石の種類

石の選び方

石にも様々な種類があります。岩石分類や産地による種類があり、質、色、模様も様々です。
墓石に関して言えば、良質な石というのは見た目の美しさとその硬さです。墓石に主に使用される花崗岩(みかげ石)は石英、長石、黒雲母の3つの組織から成り、深みのある色合いや、きめが細かく、その組織が織り成す模様が均質であればあるほど、美しく見えます。そして、水を吸いにくく、硬い石ほど丈夫で風化に強く艶は長持ちします。
ただ、見た目に関しては最終的には個々の好みです。色ムラのある模様を自然的だ、個性的だと好まれる方もおられますし、色やその濃淡の好みも人それぞれです。石は自然の産物で同一種の石でも同じものは二つとありません。それを楽しんでいただくことも一つかと思います。
いずれにしても、お墓は何世代にも渡り継承されていくものです。一生に一度あるかないかのお買い物が、すぐに劣化したり、永く愛着を持てないことは大問題ですので、石選びは重要なことです。

菊川石材では墓石に適した石を厳選して取り揃えております。代表的なものを提示させていただいておりますが、ご要望があればその他様々な石をご用意することも可能ですので、その際はご相談ください。

石の種類

庵治石(細目)・庵治石(中目)

香川県の庵治石の特徴はきめの細かな地肌です。石英、長石、雲母などの結晶が小さく、その結合が緻密なために、他の花崗岩に比較して硬く粘りがあることも特徴の一つです。石英、水晶と同じ七度という硬度のため、加工が難しい反面、細部にわたる細工が可能であり、結晶結合が緻密なため、水を通しにくく、風化、変質にも強いです。そのため、幾世代に渡り彫られたものが崩れたり、変色しにくく、艶がなくなったりしません。
庵治石は、石目が細かく青みを帯びた細目(こまめ)と石目が粗く淡い色合いの中目(ちゅうめ)に大別されます。
細目(こまめ)は小さな黒雲母の数が多く、磨けば青黒い細かな紺がすりのようになります。その上、最大の特徴である「斑(ふ)が浮く」という現象があります。これは、光沢がある石肌に、まるで濡れたようなまだら模様のあることで、石の表面に二重のかすり模様が浮かび上がります。
中目(ちゅうめ)は黒雲母の粒がさらに小さく少ないので細目よりは白く見えます。
千年の歴史を持つ庵治石は、その独特の美しさや、希少価値が高く加工が難しいため、最高級石材、世界の銘石と言われています。

  • 庵治石(細目)細目
  • 庵治石(中目)中目

大島石

愛媛県の大島石は、花崗岩特有の雲母、石英、長石の配合のバランスが美しく、石目も細やかで、青みを含んだ石肌は大島石特有の美しさです。時が経つにつれて青みが強く感じられ、一層深みのある石肌を示し、永く美しさを保ちます。
堅くて石に粘りがあり、吸水率が低く、永く色褪せや退色の品質劣化がありません。
その気品、風格、堅牢さは大島石ならではの優れた特性であり、永い伝統と実績に裏付けられています。
産地に近い関西、中国地方で特に絶大な支持を得ております。

  • 大島石

黒龍石

中国の北部、黒龍江省から採掘される石を称して黒龍石と呼びます。青みが強く、すっきりとした上品な石目が特徴であり、石質は硬く、吸水率も低い高品質で、磨きあげた際の艶のりは抜群で優れた耐久性を誇ります。また、経年変化もきわめて少なく、中国屈指の銘石として高い人気を得ております。西日本を中心にたいへん人気があり、高い評価を得ています。

  • 黒龍石

中島石

中国湖南省の中島石は目ぞろいが良く、白っぽく上品な色合いが特徴です。最近になって出回りだした石であり、採石場が巨大で産出量が多いため厳選したものを選別できます。他の石と比べると吸水率が高めですが、見た目には見劣りすることなく、コストとのバランスが非常にとれた石です。

  • 中島石